木の描き方!

ナビゲーター
カブ・・・散歩していると木がたくさんあるね。大きな木、小さな木、葉っぱもいろいろな形で楽しいよね!

あんぶう・・・公園、並木道、山、木は身近にありますね。森林浴などは空気も澄んでいて気持ちが良いですよね!

水彩画を描いている「あんぶう」です。

今回は【木】を描いてみようと思います。

木を描いた画家

【風景画の描き方】のブログで紹介した「デューラー」「ターナー」「吉田博」の画家も素晴らしい木を描いて作品に残しています。こちらではその他の木を描いた画家を紹介しますね。

長谷川等伯(はせがわとうはく)

天分8年~慶長15年(1539年~1610年)

安土桃山時代から江戸時代初期にかけての絵師。

能登・七尾の生まれ。20代の頃から七尾で日蓮宗関係の仏画や肖像がを描いていたが1571年頃(32歳)上洛して狩野派などの諸派の画風を学び牧谿(もっけい)雪舟(せっしゅう)らの水墨画に影響を受ける。千利休や豊臣秀吉にも重用され等伯を始祖とする長谷川派は狩野派と対抗する存在となる。作品は国宝に指定されている絵が多数ある。

松林図屏風 東京国立博物館 国宝雪松図 京都 智積院

ポール・セザンヌ

1839年~1906年

19世紀後半のフランス後期印象派の画家。「近代画家の父」と言われている。

フランス南部のプロヴァンスの裕福な家庭に生まれ法律の勉強していたが同時に素描の勉強をしていた。後に大学を中退し絵の道を志す。

「自然を円筒、球、円錐によって扱う」という有名な言葉を残し、対象をそのまま写すのではなく幾何学形態に還元して画面を構成。

19世紀の印象派と20世紀のキュビスム、モダニズム絵画の橋渡しとなる。

木と家
シャ・ド・ブッファンの大木

フィンセント・ファン・ゴッホ

1853年~1890年 オランダ生まれ ポスト印象派の代表的な画家

見たままの形を描くのではなく自分の内面にある感情や情熱を表現。厚塗りでうねるようなタッチの作風。

27歳から本格的に絵を描き始め37歳でなくなるまでの10年で2000点の作品を描く。

生前に売れた絵は1点だけともいわれ、精神的にも不安定で37歳で自殺。

ゴッホには「木」を題材にした作品も多い。

花咲く桃の木
クワの木

グスタフ・クリムト

1862年~1918年 ウィーン生まれ

クリムトというと多くの女性を描いて、代表作「接吻」その女性像はミステリアスで妖艶。豪華絢爛な金箔を施した幾何学的な装飾。

女性像だけでなく木の絵画の作成も多数。

金の渦巻く枝は生命の循環、愛、人々のつながりの象徴として描かれる。

保守的な芸術界に反旗をひるがえし、自由な表現を追求する「ウィーン分離派」を創立。

生命の木
白樺の木のある農家

東山魁夷

1908年~1999年 日本の昭和画壇を代表する風景画家

深い静けさと透明感のある青や緑をで日本の風景を抒情的に表現。幻想的で静寂を感じさせる。

その色は「東山ブルー」と称される。

唐招提寺の壁画も手掛けた。西洋美術と日本画を融合させる。

緑響く
カブ
木の描き方でも迫力があったり、きれいだったりとみんな違うね!
あんぶう
装飾的な金箔を施したクリムトの木、静寂な空気感の東山魁夷の木など魅力的な作品ばかりですね

木と人生

木はよく人生や生き方に例えられます。

確かに木の形状や厳しい自然にさらされている姿を自分の人生に重なる方も多いのではないでしょうか?

私には【木を描く】という事で苦い思い出があります。

専門学校の課題で「木の幹」をデッサンする週がありました。そのモチーフに魅力を感じなかった私は別の物を描きました。その時先生に【木を描く】意味を考えなさいと言われて、そんな事も分からない様ではと言われた事があります。

木を人生に重ねる

【根】生まれてきた背景や生まれ持った資質。目に見えない部分なので「思想」「感情」「考え方」

【幹】どんどんと成長して長く太くなっていく事から能力や自身の身体に例えられる。

【枝】可能性、進む道などを表す。夢や希望、人生の分かれ目。

【果実】成果が実る、結果を出す

種から芽が出て根を張って成長していく。根を張るという事は自分の基礎を盤石なものにし確立する意味でもあります。空に向かって伸びていく木を青年期に例え、そして老木となる。老いていく。木の姿が人の一生と重なります。

また風雪に耐えながらどっしりとした木の姿を見て、過酷な人生や逞しさを感じ取る事も多いのではないでしょうか。

木と精神分析

木は精神分析に使われています。

最も代表的なものはスイスの心理学者カール・コッホが1945年に考案した投影法心理検査「バウムテスト」があります。

テストの方法は簡単で[1本の実のついた木]を描かせます。

描かれた絵から

・全体の印象

・樹木の形態

・鉛筆の動き

・樹木の位置

などの側面から様々な項目で判断し専門家が深層心理や内面の気持ちを読み解きます。

木の形を知る

針葉樹

針葉樹とは

針葉樹は公園などでよく見かける木です。

日頃から目にしているので描きやすいのではないでしょうか。

スギ、ヒノキ、マツ、モミなど針状や鱗片状の葉を持ち一年中葉を落とさない常緑樹です。

寒冷な地域に多く分布し真っすぐに成長する。木材は軽くて柔らかく住宅の構造材、家具に多く利用されます。

絵ではクリスマスツリー、寒い地方の森の木などです。

針葉樹

針葉樹の描き方

全体の形

全体を三角形のシルエットとして捉えると描きやすいです。

頂点が鋭く下に行くほど幅が広くなっていきます。全体が円錐形のイメージですね。

幹や葉

幹から枝が広がるイメージで小さな塊を積み重ねていきます。枝や葉が尖ってザクザクとしているのでエッジを効かせて描くとよいでしょう。

針葉樹

広葉樹

幹が太く曲がったり枝分かれしたりして伸びる。

広葉樹は葉が平たく幅広い形をしている樹木。

サクラやケヤキ、ブナが代表的で硬く重厚な材質。

家具や建築材など幅広い用途で利用。

広葉樹

広葉樹の描き方

全体の形

基本のシルエットは球体です。

太めで、曲がったり扇形に枝分かれしながら枝を描き扇形にする

木を描いてみる!

カブ
針葉樹と広葉樹はちがうんだね!どうやって描き分けるの?
あんぶう
針葉樹と広葉樹の描き方も工夫すると表現しやすいよ

では実際に木を描きながら説明していきますね。

今回はこの写真を使って描いてみようと思います。

窓から見えた公園の木々です。

窓から見える公園の木々

手前にある電信柱や網入り窓ガラスの斜線は省いて描いていきます。

後の樹木は針葉樹かと思いましたが調べてみてら「むくの木」のようです。むくの木は広葉樹になります。

光の方向を考える

先ずこの写真の光の方向を考えてみましょう。

光が右上から照らしています。広葉樹の大きな塊は右上の緑が黄色味が強く、左下が暗くなっているので暗い緑となっています。

そのことを意識して広葉樹の固まりを描いていきます。

着彩は筆のタッチを変えてみた

水彩紙はミューズのランプライト紙のF4サイズを使用。

水彩紙 ランプライト

①水彩紙に鉛筆で大雑把な形を決めていく。

②透明水彩絵の具で着彩する

空(周りの空間から着彩する)後のむくの木は後から描きこむ段取りにする。

空の部分は水彩紙に水をたっぷり含ませた刷毛で濡らしておく。

(水で画像が光ってます)

空と広葉樹を描いていく

近景の広葉樹を描いていく。

広葉樹はいつもの透明水彩の描き方ではなく

a)パレットの上で筆の先を割って水分をあまり付けないで絵の具をつける

b)紙に同じように筆先を割るように絵の具を押し付けるように描いていく。

光の方向を意識しながら色を決めて色をのせていく。

③空の色が決まったらむくの木を細い筆で描いていく。

手前の広葉樹も光の方向を考えながら陰影をつけていく。

大きな丸い塊がいくつもあるイメージで描く。

針葉樹を描きこむ

④むくの木の細かな枝をさらに描きこんでいく。

広葉樹の枝も描き足す。

針葉樹と広葉樹を描き進める

⑤前景の地面を淡く着彩する。

むくの木の実も細い筆先の先を点描のように、また歯ブラシを使って描きこむ

仕上げ

まとめ

  • 木には針葉樹と広葉樹がある!
  • 針葉樹は尖った三角形のイメージ、広葉樹は丸いイメージ!
  • 針葉樹と広葉樹のタッチを変える!
  • 光の方向を意識すると立体感がでる!
  • いろいろな描き方を試してみよう
さいごに

今回は【木を描く】という事で記事を書きました。

木の緑を目にすると心が穏やかになります。

また四季折々の木々は魅力的ですね。

春の桜の木、夏の緑の生い茂った木、秋の紅葉の木々、冬の澄んだ空気の中に立つ木。

公園、街路樹と目にする事も多い木々。

私も次回はまた季節やアングルを変えて描いてみたいと思います。

 

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ABOUT US
あんぶう
あんぶう
高校で美術部に入部。石こうデッサンや油絵を描き始める。 描くことの楽しさに目覚めて専門学校の絵画科(油彩)で2年間学ぶ。 モチーフは人物や花の絵。 「中央美術協会展」に出品 2006年~2012年 2010~2012年から会友 最近は透明水彩絵の具の美しさに惹かれて水彩絵具にて制作。 犬を飼ったのをきっかけに犬や猫の愛らしさを表現したくて動物画の作品を多く制作。 個展、グループ展など多数