


カブ・・・水彩画を描く用紙について教えてほしいの!
あんぶう・・・水彩紙はたくさんの種類があるよ!
水彩画を描いている「あんぶう」です。
水彩画を描くうえでとても重要になるのが水彩紙です。
「にじみ」や「ぼかし」、「重ね塗り」などの水彩画の美しさを表現するには水彩紙選びがポイントになります。
では、どんな水彩紙を選べばいいの?
水彩紙の事について解説していきます。
水彩紙選びにお役にたてていただければと思います!
水彩紙について
そもそも水彩紙って何?


| 水彩紙 | 画用紙 | |
| 目的 | 水彩画専用 | 多様な画材に対応 |
| 耐水性 | 高い(サイジング加工あり) | 低い |
| 水分への対応 | たわみに強い | 水でたわむ、毛羽立つ |
| 技法 | にじみ、ぼかし、グラデーションがきれいに表現できる | 簡単なスケッチ向き |
| 価格 | 比較的高価 | 比較的安価 |
※サイジング加工・・・絵の具や水分がすぐに染み込まないように処理すること


水彩紙の種類
| コットン紙 | パルプ紙 | コットン紙+パルプ紙 | |
| 特徴 | 高価
耐久性が高い 水分を強く吸い込み、にじみ・ぼかし・重ね塗りが得意 |
安価
比較的早く乾く |
価格が比較的安価
コットン紙とパルプ紙の中間的性質
|
| メリット | 透明水彩の技法がしやすい
重ね塗りに適している |
修正が容易
筆跡が残りやすい 鉛筆の下書きがしやすい |
絵の具の洗い流しがしやすく修正も可能 |
| デメリット | 高価 | 重ね塗りすると下の色がはがれやすい
水分量が多いと水が垂れることがある |
コットン紙ほど耐久性や吸収性に優れているわけではない |
| 主な水彩紙 | マルマンアルシュ
|
ホルベインアルビレオ | ワトソン |
水彩紙の紙目
表面のデコボコは大きく分けて「粗目」「中目」「細目」があります。
【粗目(あらめ)荒目と表示することも】
かなり凸凹な表面になっています。絵の具が表面に溜るので絵の具の発色を生かしたりグラデーションや奥行きのある表現、ダイナミックな表現に向いています。
【中目(なかめ・ちゅうめ)】
水彩画の表現の幅が広く初心者さんから上級者さんまで使えます。にじみ、ぼかし、グラデーションといった技法を試したい時に適しています。
【細目(さいめ・ほそめ)】
繊細な表現に適しています。細密画や写実的なイラスト、ペン画や色鉛筆画に向いています。
水彩紙の色
色は「ホワイト」と「ナチュラル」があります。
【ホワイト】
紙が真っ白で鮮やかな発色が活き、ホワイトに近い白なのでコントラストがつけやすいです。
【ナチュラル】
クリーム色など黄味かかった色調で絵に暖かみや落ち着いた印象を与えます。
混色したと時にまとまりやすくなります。
暖色系の色は問題はありませんが青や紫などはややくすんだ色になります。
水彩紙の綴じ方
水彩紙の綴じ方にもタイプがあります。
【ブロックタイプ】
水彩紙の四辺が糊付けされていて、ブロック状に固められています。
描いている時に紙が波打ったりするのを防ぎます。描き終わったらカッターなどで1枚を丁寧にはがします。紙の状態を心配しないで描きたい人、野外での制作に向いています。
【スケッチブックタイプ】
スプリングで綴じられています。
大量に水を使用すると紙がうねってしまいます。気軽にスケッチに使用したい人や練習用に向いています。
【パッドタイプ】
一辺だけが糊付けされていて描いた後に綺麗に剥がす事ができます。
ブロックタイプに比べて手軽に使えます。
作品を一枚ずつ保存したいとき、スキャンしたり額装にも便利です。
【ボードタイプ】イラストボード
厚紙に水彩紙を貼りつけたものです。
厚さも様々な厚さがあり両面を使用できるものもあります。水分を多くふくませても「たわみ」「しわ」ができません。
水彩紙として絵を描く以外にも額装のマット、工作、模型用などに使われます。

水彩紙のサイズ
水彩紙のサイズは国際規格のA判、日本の規格であるB判
キャンバスや額縁のサイズで使われるFサイズがあります。
A判、B判は数字が小さいほど用紙のサイズが大きく[A0]のサイズ841×1189mmを基本にして半分に折ったサイズ594×841mmが[A1]なります。
逆にキャンバスや額縁に使われている[F]サイズはSM(サムホール)が一番小さいサイズとなり
数字が大きくなるほど大きなサイズとなります。
Aサイズ
国際規格のサイズ
単位mm
| A0 | 841×1189 |
| A1 | 594×841 |
| A2 | 420×594 |
| A3 | 297×420 |
| A4 | 210×297 |
| A5 | 148×210 |
| A6 | 105×148 |
Bサイズ
日本の美濃紙をもとに決められたサイズ
単位mm
| B0 | 1030×1456 |
| B1 | 728×1030 |
| B2 | 515×728 |
| B3 | 364×515 |
| B4 | 257×364 |
| B5 | 182×257 |
| B6 | 128×182 |
| B7 | 91×128 |
Fサイズ
キャンバスのサイズになります。
【F】人物
【M】風景
【P】海景
【S】正方形があります。
水彩紙はFサイズが多いです。
単位mm
| F0 | 180×140 |
| SM | 227×158 |
| F3 | 273×220 |
| F4 | 333×242 |
| F6 | 410×318 |
| F8 | 445×380 |
| F10 | 530×455 |
| F12 | 606×500 |
その他のサイズ
その他に各メーカーでロールの販売もしています。
大きい作品の水彩を描く場合はこちらを利用するのもいいと思います。
このような大きい水彩紙はパネルに水張りして描くことになります。


水彩紙の種類【コットン紙】【パルプ紙】【コットン紙+パルプ紙】を比較してみる!
コットン紙
透明水彩の技法がしやすく重ね塗りに適しています。
使用したコットン水彩紙 ウォータフォード・ホワイト水彩紙
(現在の物は表紙のデザインが変更されています)
※使用した透明水彩絵の具 ホルベイン透明水彩
・水の吸い込みが良い
・発色は落ち着いた色味になる
パルプ紙
修正が容易筆跡が残りやすく、鉛筆の下書きがしやすい
使用したパルプ水彩紙 SUN-FLOWER DRAWING PAPER
※使用した透明水彩絵の具 ホルベイン透明水彩
・絵の具の吸い込みは早く乾きも早い
・発色は鈍く色味がはっきりと出ない
コットン+パルプ紙
絵の具の洗い流しがしやすく修正も可能です。
使用した用紙はホワイトワトソン紙
※使用した透明水彩絵の具 ホルベイン透明水彩
・発色がはっきりとしていてあざやか
・乾きも早く水の吸収も良い
並べてみると
| コットン紙 | パルプ紙 | コットン紙+パルプ紙 |
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絵の具の量や水の含み具合などは、どの用紙もなるべく均等になるように塗っています。
いかがでしょうか⁈
こうして比べてみると発色はウォータフォード水彩紙、ホワイトワトソン紙がはっきりとしているのが良くわかると思います。
パルプ紙(画用紙)は乾きが早いため色を重ねて深みを出したい時のにじみを出すのが難しいかもしれません。
水彩紙の粗目・中目・細目を試してみる
今回は上記のアソートセットでも紹介した「ホルベイン水彩紙コレクションA4カット判8種アソート」
の中に入っているウオーターフォード水彩紙ホワイトの「細目」「中目」「荒目」を使って検証したいと思います。



それぞれ【荒目】【中目】【細目】の水彩紙を並べて比較してみるとこの様になります。
荒目に描いてみる
[使用した水彩紙はウォータフォード水彩紙 荒目]
(感想)
表面の「デコボコ」や「ざらつき」がなり大きい
水の含ませる量は他の中目・細目と同じにしているけれど絵の具が擦れてしまう
たっぷり水を含ませて描くようにした方よいかもしれません
逆に「かすれ」などの表現はしやすいかもしれない
大胆な表現をする場合に向いている
中目に描いてみる
[使用した水彩紙はウォータフォード水彩紙 中目]
(感想)
表面の「デコボコ」や「ざらつき」は荒目の半分程度
絵の具の発色はかなり良い
水を含ませて描く時もコントロールしやすい
筆さばきも思い通りになる
細目に描いてみる
[使用した水彩紙はウォータフォード水彩紙 細目]
(感想)
表面の「デコボコ」や「ざらつき」は先に試した画用紙のようでほとんど平坦
絵の具の伸びは良いが「にじみ」や「かすれ」などの表現が出にくい
単一な塗り方になってしまう
きちんと繊細に塗りたい場合に適している
いろいろ試したい時には
アソートタイプが便利
自分でいろいろと水彩紙を試してみたいと思われるのであれば各メーカーよりアソートセットが販売されているので試してみるのも良いかとおもいます。
便利な[ハガキサイズの水彩紙]を利用してみよう
水彩紙の各メーカーはハガキサイズの水彩紙も販売しています。
大きな水彩紙に最初から描くのは躊躇するという場合などにはハガキサイスの水彩紙がお値段も手ごろで描き具合を試めすのが便利です。
気になる水彩紙が販売されていたら使ってみるのもいいかと思います。
まとめ
- 水彩絵の具で絵を描く時は画用紙ではなく【水彩紙】に描こう!
- 水彩紙は【コットン紙+パルプ紙】がお値段も手ごろで種類が多い!
- 水彩紙の【中目】は扱いやすく表現しやすいのでお勧め!
- いろいろな水彩紙の描き味をためしたいなら【アソートセット】【ハガキサイズ】が便利!
白い水彩紙に最初の一筆で絵の具を載せるは時は今でも緊張でドキドキとします。
水彩紙から水彩絵の具で色のついた世界になっていく過程は楽しいですね。
私も様々な水彩紙の特徴を活かして水彩画を描いていこうと思います。



