水彩画で花を描く!【あじさい】

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カブ・・・水彩絵の具で何か描いてみたいの。お花を描いてみたいな!

あんぶう・・・水彩絵の具でお花を描くのは楽しいよ!

水彩画を描いている「あんぶう」です。

絵の題材には風景、人物、静物などいろいろありますね。

透明水彩絵の具鉛筆の柔らかい透明感のある絵の具に「花」のモチーフはぴったりかと思います。

今回は【あじさい】を描いてみようと思います。

透明水彩絵の具で描く花を用意する

モチーフの花を用意する

描きたい花が花屋さんにあれば用意します。花は日数が経つと枯れてしまうのでスピード感をもって描かなければならないかもしれません。

写真を利用する

描きたい花が花屋さんにない場合は写真を利用するのも便利です。

日頃からご自分のスマホなどで描きたいもの(花や風景など)の写真を撮っておくのをお勧めします。

検索などで画像を使用する時には著作権などにかなり注意する必要があります。無料画像などのサイトからご自分の絵の練習のために利用するのは大丈夫ですが作品をSNSで投稿する事はできません。人物の写真はプライバシー侵害や肖像権がありますので使えません。(無料サイトにより違いがあるかと思いますので注意書きを確認して下さい)

どんな花か調べてみる

花を描こうと思う時にもちろんその花を見た感動や自分が花を描くことで何を伝えたいのかを絵に込めていくのは大切です。

それに合わせてその花がどんな花なのかを調べるのも表現していくのに役立ちます。

例えば花びらの枚数は何枚あるのか、花の形状はどうなっているのかを知った上で描いていくと制作に役立つかと思います。

花の下書きを描く

水彩紙と鉛筆(色鉛筆)を用意する

今回あじさいを描く水彩紙はmuse社のホワイトワトソン紙を使用しました。

私は今回は下絵は油性の色鉛筆で描きました。

水彩色鉛筆で描くと下絵が消えてしまうかもしれないので注意して下さい。

水彩画で【水彩色鉛筆】を使ってみる!

構図を決める

今回は写真を使って描いていこうと思います。写っているものすべてを描く必要はないと思います。

自分は何が描きたいのかを決めて描きます。

今回は自宅に咲いていたあじさい画像を使って描いてみようと思います。

手前の大きな紫色のあじさいと後ろの青色のあじさいを組み合わせて描こうと思います。

写真では横並びのあじさいですが斜めに配置した構図にしました。

手前の大きめの紫のあじさいを奥に青みのあじさいを描いてみようと思います。

鉛筆や色鉛筆で花の下書きを描いていく

鉛筆はH2~Hが使いやすいかと思います。鉛筆の色が気になる場合は色鉛筆(油性)で形を描いていってもよいと思います。

①構図を考える

②水彩紙に鉛筆で大雑把な形を決めていく

写真では花が横並びになっていますが、構図を考えて斜めに配置する事にしました。

③描きながらどこが影になるのかを意識しながら描いていく

④詳細に描いていく

あじさいの葉もバランス良くつけてみました

透明水彩で花の色を塗っていく

透明水彩絵の具などの道具を用意する

今回はホルベインの透明水彩絵の具を使いました。

透明水彩絵の具の道具については下記に詳しく書きましたので参考にして下さい。

水彩画を始めようとする時の絵の具や道具について【初心者さん向け】

 

紙の白地を活かす(白は使わない⁈)

透明水彩絵の具で絵を描くときは「白」の絵の具は使わないと言う事を聞いた方もいるかもしれません。

「白」の絵の具は透明な絵の具ではなく半透明か不透明な絵の具です。透明感の強い透明水彩絵の具に不透明の白を混ぜると淡い色ができるのではなく不透明な色が出来てしまいます。透き通った色にはなりません。

淡い色で描くのであれば水を水彩紙にたっぷりとつけて描くか、筆に水をたくさん含ませて色を載せるように描いていきます。

白にしたい部分は絵の具を塗らないようにします。水彩紙の地色を白に置き換えて描いていきます。

白色の使い方

カブ
水彩絵の具のセットには白色も入っているよね!使わないのになぜ?
あんぶう
白色には他の使い方もあるよ!

では、白色はどんな使い方をすればいいのかを解説しますね。

ハイライトとして使う

最初から白い部分を塗らないで残すのはなかなか難しいところもあります。背景や大きな面積の部分であれば最初から計算しておけますが、小さな部分だと白く残しにくい時もあります。

そんな時のハイライトとして白を使うことができます。

あじさいの絵の花弁の白は仕上げに「白」で描いています。

色むらをつくりたくないときに白と混ぜる

白を混ぜると半透明もしくは不透明になるので使わないとかきましたが、透明水彩絵の具を重ねていくと「色むら」が出来てしまう事があります。それを避けるためにあらかじめ色を混ぜて使う事もあります。

花の絵の雰囲気を決める

どんな雰囲気にしたいのかを考える時に役に立つのが色相環です。背景の色の効果を知る事ができて参考になると思います。

色相環とは

色相環とは、色相(色味)の違いを連続的に並べて円形にしたもので、赤・橙・黄・緑・青・紫といった色の移り変わりを視覚的に理解・体系化するために使われます。デザインや絵画、配色などを考える上で、補色(色相環の反対側にある色)の関係や、色の調和などを把握するのに役立ちます。

【補色】とは色相環で反対側にある色になります。補色の色を並べると互いの色が強調され鮮やかになります。

【同系色】とは色相環で隣り合った色や同じ色に彩度や明度が異なる色になります。統一感とまとまりを出す事ができます。柔らかな雰囲気になります。

 

絵を描いたら離れてみてみよう!

あじさいの1本の花は小さな花弁がより集まってふんわりとした球形を作っています。一つ一つの花弁も観察しつつ全体も意識をしていくとふんわりとした丸いあじさいを描くことができるかと思います。

私も花弁の一つ一つを描いていくとその事に夢中になって全体を見るのがおろそかになってしまします。絵を描き進めていく過程でご自分の絵を離れて見る事をおすすめします。部分を描き進めて全体をみていくと良いと思います。

カブ
絵を描く人が自分の絵を離れて見ているよね!あれ、カッコウつけてるのかと思ったよ!
あんぶう
離れてみると自分の絵を客観的に見る事ができていいよ!ぜひ、離れてみてください!

絵を描く人が絵の途中で自分の絵を離れて眺める光景を見たことがあるかとおもいますが、これはカッコウをつけているわけではなく自分の絵を俯瞰して客観的に見ているのです。

透明水彩絵の具を塗っていく

淡い色から塗っていく

淡い色から水彩紙に絵の具を置く感覚で置いてみる

淡い色を出す時には水彩紙にたっぷりと水を含ませると薄く淡い色になります。

下の図の左側は筆だけに水を含ませて絵の具を塗ったもの、右側は水彩紙に水をたっぷりと含ませてから絵の具を塗ったものです。

左上から光がさしているイメージで描いていこうと思います。

徐々に濃い部分を描きすすめていく

濃いあじさいの部分を濃くしていくために色を置いていく

球形になるように花の左下を濃くしていく

葉も下部分を暗めの色を置いていく

さらに花弁を細かく描いていく

花弁の一つ一つを描き進めていく

白い色を花弁の中心のアクセントにしていく

葉の葉脈も描き進める

黒を絵の具に混ぜて影の部分花の左下部分を描いていく。

さらに詳細な部分を描いていく。

使用した色

ホルベイン透明水彩絵の具

(赤系)W010クリムソンレーキ W012ローズマダー W019バーミリオンヒュー

(黄緑色系)W035パーマネントイエローレモン W037パーマネントイエローディープ

W066パーマネントグリーンNO1 W061ビリジャンヒュー W065テールベルト

W067パーマネントグリーンNO2

(青系)W091コバルトブルーヒュー W092セルリアンブルー W094ウルトラマンディープ

W096コンポーズブルー W097プルシャンブルー W112ミネラルバイオレット

(茶系)W0133バーントアンバー

(その他)W002チャイニーズホワイト W138アイボリブラック

まとめ

  • 花の絵は実際の花の他に写真も利用できる
  • 花の構造を知ると描く時に役立つ
  • 白色は水彩紙の色を活かそう!
  • ポイントやアクセントに白色は使える!
  • 色相環は雰囲気を決めるのに役立つ!
  • 淡い色から描いていこう!
あんぶう
花にはその花の表情がありますね。私もこれからも花の絵に挑戦したいと思います。
さいごに

私も今回じっくりと「あじさい」を描きました。いろいろな発見がありました。

今回は同系色で描きましたが補色で雰囲気の違う花の絵も描いてみたいと思います。

それから、モチーフで描こうと思う画像が自分のスマホの中で少ないのにびっくりしました。これからいろいろな事に興味を持って画像を集めていこうと思います。

 

 

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あんぶう
あんぶう
高校で美術部に入部。石こうデッサンや油絵を描き始める。 描くことの楽しさに目覚めて専門学校の絵画科(油彩)で2年間学ぶ。 モチーフは人物や花の絵。 「中央美術協会展」に出品 2006年~2012年 2010~2012年から会友 最近は透明水彩絵の具の美しさに惹かれて水彩絵具にて制作。 犬を飼ったのをきっかけに犬や猫の愛らしさを表現したくて動物画の作品を多く制作。 個展、グループ展など多数